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本研究では非線形制御理論における時間軸変換と厳密な線形化を用いてふたつのトレーラーと連結された自動車の経路追従制御器を設計する. まず,自動車の動きを状態方程式として導出する. このとき,追従する経路との距離を時間軸として取る. 次に,導出した方程式を座標変換と非線形フィードバックを用いて厳密な線形化を行う. 最後に,線形化された状態方程式に対して線形な安定化制御器を設計することで,目的を達成する制御器が得られる.

提案した制御器が十分な性能を満たすこと,そして,ふたつのトレーラーと連結された自動車がたとえ後退のときであろうとも経路に追従できることをシミュレーションによって示した. また,更に多くのトレーラーと連結した場合でも同じ制御戦略を用いて経路追従制御器を設計できることを示した.

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投稿論文・学会発表

  • Masato ISHIKAWA and Mitsuji SAMPEI, "Classification of Nonholonomic Systems from Mechanical and Control-theoretical Viewpoints", IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems, 2000
  • 石川将人,三平満司, "時間軸変換に基づく非ホロノミック車両システムの状態推定と出力フィードバック制御", システム制御情報学会論文集,2000
  • Mitsuji SAMPEI, Takeshi TAMURA, Tadaharu KOBAYASHI, and Nobuhiro SHIBUI, "Arbitrary Path Tracking Control of Articulated Vehicles Using Nonlinear Control Theory", IEEE Trans. on Control Systems Technology, 1995
  • 三平満司,小林忠晴, "非線形制御理論を用いた自動車型けん引車両の経路追従制御", 計測自動制御学会論文集,1994
  • 三平満司,小林忠晴, "非線形制御理論を用いた多重トレーラーの直線経路追従制御", 日本ロボット学会誌,1993